三重大学リカレント教育センター
三重大学は「三重から世界へ世界から三重~未来を拓く地域共創大学」という基本理念のもと、教育、研究、社会連携活動を通じて地域にイノベーションと価値を生み出し、活性化を図ってきました。
令和4年度からは大学の教育機能を地域全体に展開し、学内組織としてリカレント教育センターを設置し、既に社会に出て活躍している皆様の知識やスキルをアップデートする「リカレント教育」を企業や公共機関向けに提供しています。
未来を創る医療DX推進講座
医療 DXの重要性が増加していることから令和7年度に新設する「未来を創る医療DX 推進講座」は、地域ならびに全国の医療従事者に向けて、医療のデジタル化を推進するための具体的な知識やスキルを提供するよう設計されています。受講者は、最新の技術や政策に基づく知識を深め、現場での活用方法を学びます。標準学習期間は3ヶ月です。修了者には、医療機関でのデジタル技術の導入や応用を通して地域社会の医療改革に貢献することが期待されます。

プログラムの対象者
病院経営者・医療機関の管理者
病院やクリニックなどの医療施設を運営し、デジタル技術(AI、IoT、RPA、PHR など)を導入して業務効率化、コスト削減、患者ケアの向上を目指している経営層。
医療機関の事務職員
医療機関における業務効率化や患者管理の向上を目指し、デジタル技術の活用やデータ管理に関心を持つ事務職員。電子カルテの運用、診療報酬の請求システムの改善、業務プロセスのデジタル化に取り組むための知識とスキルを求めている層。
医師・医療従事者
日々の診療や治療にデジタル技術を取り入れ、患者ケアの質を向上させたいと考えている医師や看護師、薬剤師など。特に遠隔医療、AIによる診断支援、患者モニタリングなどに関心があり、実際の臨床におけるデジタル技術の活用法を学びたい層。
医療情報システム担当者・IT部門
病院やクリニックのIT インフラを管理し、デジタルシステムの導入や運用を担う技術者や情報システム部門のスタッフ。特に電子カルテ、患者管理システム、データのセキュリティ強化、医療データの活用など、ITの視点から医療DXを支援する役割を果たしている層。
医療政策立案者・公的機関の関係者
医療 DX を推進する国や地方自治体、医療政策を立案・実行する公的機関の関係者。特に国の医療DX 政策や法律、支援制度に関わる知識を持ち、政策的視点から医療機関を支援したいと考えている層。
医療ビジネスのコンサルタント・アドバイザー
医療機関向けのコンサルティング業務に従事し、医療機関に対してデジタル技術の導入をサポートする企業や専門家。病院経営や業務プロセスの効率化、収益化をサポートするため、最新のデジタル技術やその適用事例を学びたい層。
医療機器・ソフトウェア開発者
医療分野で使用されるAI、ビッグデータ、IoTデバイス、RPAなどの技術を開発・提供する企業の担当者。医療現場のニーズや実際の運用に即した製品を開発するために、最新のトレンドや課題を把握したいと考えている層。
受講料
● 基本受講料
48,000円
● 学生向け割引
33,000円
※5人以上でのご受講につきましては、団体向け割引がございますので、お問い合わせください。
プログラムの目的
受講者が医療DXの基礎から応用までを体系的に理解し、医療現場におけるデジタル技術の導入および活用方法を具体的に習得することを目的としています。さらに、受講を通じて得た知識とスキルを活かし、自らの病院やクリニックにおいて、業務の効率化、患者ケアの質の向上、コスト削減、データ管理の最適化およびセキュリティ強化など、医療DXの成果を主体的に実現できる人材となることを目指します。
医療 DX の理解促進
医療DXとは何かについて、国の政策の背景や実際の導入事例を通して、医療分野におけるデジタル技術の役割と必要性を理解できます。
デジタル技術の実践的活用の習得
AI・RPA・IoT・PHRなどの技術が、医療現場でどのように活用されているのかを具体的に学び、自施設で導入するための知識と視点を習得します。
病院経営や業務効率化の視点
デジタル技術を活用して、病院やクリニックのコスト削減や業務効率化を図る方法を学びます。経営者や管理職の方は、実際の成功事例や収益性を高めるための戦略を通じて、組織マネジメントに役立つ視点を得ることができます。
データ管理とプライバシー保護
医療のデジタル化が進む中で、医療データの適切な管理やプライバシー保護は不可欠です。実務に役立つセキュリティ・管理の知識を習得し、患者情報を守る力を身につけます。
最新の技術動向と未来展望の把握
AIやビッグデータ、マイナンバーカードをはじめとした最先端の技術や制度の動向を把握し、これからの医療ビジネスや現場のあり方を構想する力を養います。自らの職場で変革を推進する立場として必要な、実践的かつ未来志向の戦略的視野を身につけることができます。
プログラム(オンデマンド講義12回)
プログラム | 講義内容 |
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医療DXの全体像とその重要性 |
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国の進める医療 DX |
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マイナンバーカードと健康保険証の連携 |
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ビッグデータとAIの医療応用 |
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医療現場向け AIプログラムの開発と実装 |
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IoT とスマートホスピタル |
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スマートフォンを活用した病院DX |
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業務効率化の鍵;RPAの基礎 |
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医療現場での生成AI活用事例 |
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デジタルヘルスと遠隔医療の実践 |
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PHRと医療機関での運用 |
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総括と三重大学における医療DXの取り組み |
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講師紹介

小林 泰之
聖マリアンナ医科大学 大学院医学研究科
医療情報処理技術応用研究分野 教授
先端生体画像情報研究講座(共同研究講座)特任教授
デジタルヘルス共創センター副センター長

吉田 学
三重大学 特命教授(病院担当)

陣崎 雅弘
慶應義塾大学医学部 放射線科学(診断)教授

田辺 正樹
三重大学 みえの未来図共創機構
感染症みらい社会教育研究センター 教授
三重大学大学院医学系研究科 感染制御・感染症危管理学教授
三重大学医学部附属病院 感染制御部 部長

橋本 正弘
慶應義塾大学医学部 放射線科学(診断)専任講師

中子 敦雄
株式会社ENTORRES 代表取締役社長

石川 賀代
社会医療法人石川記念会HITO病院 理事長
石川ヘルスケアグループ 総院長

平山 亮
三重大学医学部附属病院 医学・病院管理部
経営管理課 副課長(経営担当)

長 英一郎
東日本税理士法人 代表社員所長
社会・特定医療法人協議会代表
公認会計士 税理士

今井 紳一郎
一般社団法人信州医療開発 代表理事

横山 邦彦
公立松任石川中央病院
放射線総合診療センター センター長
白山石川医療企業団 副企業長

北川 覚也
三重大学 みえの未来図共創機構
地域共創展開センター 教授
三重大学大学院医学系研究科
先進画像診断学講座 教授
三重大学医学部附属病院医療DXセンター センター長
修了証の発行について
オンデマンド講義 12回のうち10回以上を3か月以内に聴講すると、受講者には三重大学みえの未来図共創機構地域共創展開センターから修了証が発行されます。この修了証は、医療 DXに関する幅広い知識を身に付けたことを証明するものであり、今後のキャリアや職場での実践において重要な証明となります。
修了証授与式と懇談会の開催
修了者には、年に2回の修了証授与式*(懇親会を兼ねたネットワーキングイベント)への参加機会を設ける予定です。
開催日時は追ってご連絡差し上げます。
※修了書の発行をお望みの方は、修了式の1ヶ月前までにコンテンツを終える必要があります。